Bird Rights: 2nd Rounder


NBAドラフトの1巡目で指名されたルーキーは、リーグが取り決めた定額の4年契約、Rookie Scale Contract を結ぶことになっている。このルーキー契約は例外条項のひとつであり、チームのサラリー総額が上限に達していても影響を受けない。

ところが、2巡目指名のルーキーは基本的にベテランFA選手と同じ扱い。サラリーキャップルールの範囲内で最低保証額から最高額まで自由に契約内容を決めることができる。ただし、実績のないルーキーに多額の契約を提示するはずもなく、最低保証額が定石。重要なのは契約期間だ。

最低保証額分のキャップルーム(上限までの空き)を確保していたり、上限を超えて契約するための例外条項が残っている場合は最大4年まで。そうでない場合は、いわゆるミニマム契約となり、最大2年に制限される。この契約期間の差が将来的に大きな違いを生む。

同じチームに3年以上在籍した選手は、キャップルームの範囲を超えた金額(MAXも可)で再契約することが可能。この権利を Bird Rights、とくに Larry Bird Exception と呼び、ゴールデンステイト・ウォリアーズの Draymond Green が2巡目指名では代表例だ。一方、在籍期間2年の選手に与えられる権利は Larry Bird Exception の下位版、Early Bird Exception となり、キャップルームを超えて再契約する場合の最大額が4分の1から5分の1へ激減。

その結果、2年契約でスタートした2巡目指名ルーキーが成功すると、十分な金額を提示できない場合があり、再契約を困難にしてしまう。ロサンゼルス・レイカーズの Jordan Clarkson がこの状況に該当し、ドラフト入団時に Kobe Bryant や Steve Nash の契約が重く、2年のミニマム契約となった。

ちなみに、Bird Rights はFAで加入したベテラン選手にも与えられる。たとえば、MAX契約が予想される Hassan Whiteside はマイアミ・ヒートでの在籍期間が2年であり、その残留は少しややこしい。




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