Whiteside Effect

スタッツ分析をテーマにしたオリジナルの記事。

マイアミ・ヒートの Hassan Whiteside が現地時間1月25日(以下同)のシカゴ・ブルズ戦にて、14得点、13リバウンド、12ブロックのトリプルダブルを記録し、チームの勝利に貢献した。ブロックを含むトリプルダブルはチーム史上初であるほか、同様のトリプルダブルをそれぞれ12以上の数字で達成するのはNBA史上15回目というレアケース(「triple-dozen」と呼ぶらしい)。

インサイドに問題を抱えるヒートにとって、Whiteside の出現は重要であり、センターポジションでプレイしなければならなかった Chris Bosh の負担が軽減されるはずだ。そこで、Whiteside が数字上でどのように貢献しているのか、ディフェンス面での効果を少し探ってみたい。

Whiteside が安定的にプレイタイムをもらえるようになったのは、2014年12月27日のメンフィス・グリズリーズ戦から。そのため、Bosh が欠場していた2014年12月14日から12月27日までの試合を除外すれば、Whiteside と Bosh が出場した期間と、Bosh だけの期間を比較できる。

開幕から2014年12月12日ユタ・ジャズ戦までのマイアミはディフェンス効率(100ポゼッション当たりの失点)がリーグワースト5位の107.1失点だった。一方、Whiteside と Bosh が揃った2014年12月29日オーランド・マジック戦以降の試合ではリーグ6位の99.5失点と、ディフェンスが大幅に改善している。

なお、2015年1月25日までの試合において Whiteside がコート上にいるときのディフェンス効率は100.3失点、プレイしていないときは105.7失点。また、彼のリムプロテクション(リム周辺を守ったときに許した相手のシュート成功率)は2015年1月25日時点でリーグトップクラスの40.2%

このように Whiteside がディフェンス面で大きく貢献しているものの、上記期間のチーム成績はそれぞれ11勝12敗と6勝7敗であり、勝利へとつながるところまでには至っていない。しかし、今季のマイアミが想定以上に苦戦している理由はリーグ最低レベルのディフェンスだと言えるため、これからの巻き返しを期待させる。

ちなみに、Whiteside に次いでディフェンスの貢献度が高そうなヒート選手は意外にも Shabazz Napier。彼がコート上にいるときのディフェンス効率は101.8失点、不在時がチームワーストの105.8失点(2015年1月25日時点)。すると当然、Whiteside と Napier が同時にプレイしたときのディフェンス効率は高く、チームベストと言える88.5失点。ただし、8試合55分のデータとなるため、二人のプレイタイムが増えれば結果も変わるだろう。


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